2007年11月27日火曜日

最後の店



緑橋から7年、森之宮から3年、

かれこれ10年。

毎朝毎晩、長堀通りをバイクや自転車で船場や堀江に通う。

その途中にずっと気なっていた

店なのか事務所なのか分からない場所があって、

たまにはそぉっと覗いてみたりしたのだが、

どうも見当がつかず入れなかった。

それがこの前、

建築関係のお客様の師匠の師匠の骨董屋だということがわかった。

10年のはてながパリンと落ちてその夜、

22時も過ぎようかという時間にふっと立ち寄ったら、

電気がついていて

主人が盆栽に手を入れていた。

覗き込む僕に主人が、

「12月20日で終わりなんですよ。良かったらどうぞ。」って。

気さくな主人は和製ジャン・トゥイトゥーといった感じで、

くりくりパーマにお洒落な眼鏡、

僕を店に入れるとまた外で盆栽いじったり水をやったり、ほったらかし。

店内は外から見るより広く天井も高く、

所狭しと骨董、焼き物、ガラクタ、悪魔のお祭りに使うであろう物、

戻ってきた主人が「どうです?妖しい店でしょ?」

迷わず「はい」と答えて、

「壁塗るコテ」?と「テレピン入れ」なるものを買った。

週末の昼間だけ開く店だったらしい。

そらサービス業の僕には縁がなかった訳だ。

できれば10年前から通いたかった。

でも最後に良かった。

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